INTERVIEW

01 02 03

戸塚 佑貴

取締役 Head of Games

2020年代の日本を代表するゲーム企業になるために

INTRODUCTION
テクノロジーの進化とともに大きな変革を繰り返し続けるゲーム産業の中で、アカツキのゲーム事業部は今後どのような成長を目指し、どんな人材を求めていくのか。旗振り役を務める戸塚さんのライフプランとも重なる、その長期戦略について聞く。

次の変革はこれから
5~7年以内には起きる

前編では創業期から現在までのアカツキを俯瞰してもらい、中編では戸塚さん自身のパーソナルなゲーム史を教えてもらいましたが、後編ではアカツキ ゲーム事業部の「これから」についてお聞きしたいと思います。まずはその前段としてゲーム体験全体の「これから」について教えてください。戸塚さんは近い将来にゲーム体験自体の変革が起きる可能性はあると思いますか?

かつてのソーシャルゲームのような大きな変革は、まずは技術革新から起き、その技術が普及し、インフラが整った後に、ビジネスモデルが変わり、最後にゲーム体験としてついてくるという順番で起きて来ましたが、そうした次の変革はこれから5~7年以内には起きると考えています。そのゲーム業界の変革がいつおきるのか、どのように起きるかはわかりません。あるゲームデベロッパーが起こすのか、GAFAのような莫大なユーザートラフィックを持つ企業が新たにゲームプラットフォームに参入することで起こすのかは分かりませんし、今のモバイルゲームが進化することで生まれる可能性もあります。いずれにせよ僕たちはその流れをしっかり見定め、次の変革期で2020年代の日本を代表するゲーム企業として台頭していきたいと思っています。

そうした来るべき次の変革期は見定めつつも、アカツキ ゲーム事業部が着実に成長していく上での具体的な方向性というのは決められていますか?

ひとつは、特定のゲームジャンルでオンリーワン、ナンバーワンと呼ばれるような、「このゲーム体験を突き詰めてることがアカツキの強さだよね」と言ってもらえるようなゲームデベロッパーとしてのブランドを確立することです。もうひとつは、これまで「モバイルゲーム」を得意としてきたアカツキを、より総合的にIPの価値を高めていけるような企業にすることですね。2000年代以降は欧米発の大規模で高品質なゲームが世界を席巻しているとは言え、IPや原作が生まれる場所という観点では、日本はまだまだ可能性を持っています。

メディアミックス的にIPの価値を高めていくためには、具体的にどのような戦略が考えられますか?

中核であるモバイルゲームを強く着々と強化し伸ばし続けた上で、アカツキとしては様々なエンターテインメント領域へ広げていき、複合的でユニークな体験を提供できる企業になりたいです。例えば、既にアカツキの自社タイトルの「ハチナイ」では、モバイルゲーム、アニメーション、ライブ、ライトノベル等、複合的なメディアでの体験を通して、独自の体験を提供していくことを尽力しています。これら取組を通して、ファンの方々に喜んでいただけるようなノウハウや人材は確実に積み上がっています。これらは確実に未来の挑戦にいかしていけるでしょう。

 

これらを推進するために、20年度からは経営陣も大きく強化しています。特に、各メディアでのコンテンツ制作能力の強化、海外への展開手法の強化、これらについては様々な切り口で検討を勧めています。

リーダー同士が有機的に
繋がっていけるような生態系を

新しいチャレンジには他社との協業も含めたより専門的な組織作りが必要そうですね。

多様なリーダーや専門職同士がいかにコラボレーションできるか、というのは重要なテーマです。アカツキのゲーム事業部が今よりも大きな影響を与えるためには、企画、エンジニア、マーケティング、それに外部のデベロッパーさんなども含めて、それぞれの専門職の方々がセクショナリズムのない関係性で、異なる価値観を共有しながら相互に発展していけるようになりたいです。

そう感じられた理由はなぜですか?

天才的なリーダーが一人で牽引するようなトップダウンで進めるものづくりでは、どんなに頑張っても組織を150~200人くらいまでしかスケールできないし、大きな影響力を発揮できないと考えています。新たな可能性を持った若い世代と経験豊富な世代が融合し、企業の垣根を超えて有機的に繋がっていけるような生態系を作ることが僕の中の青写真なんです。

そうした青写真のためには、新しいメンバーを迎える必要もあると思います。今後どんな人たちにアカツキにジョインしてもらいたいと考えていますか?

アカツキには創業から今までの10年で、成長意欲と高い視座を持った総合力のあるメンバーが多く集まってくれましたが、次の段階へ挑戦するためにはそうした総合力に加えて、様々なスペシャリストの方々の力が必要です。例えば、欧米・中国で通用するような3DCGの表現力や実装力を持ったゲームデザイナー、エンジニアといったスペシャリストの強化を、内部からの抜擢も外部からの誘致も含めて行っていきたいと思っています。

 

また、日本発コンテンツの可能性を信じている、情熱や潜在性をもつ様々なメンバーにも参画いただきたく考えています。

今後アカツキへの入社を考えられている人たちに向けて、伝えたいメッセージはありますか?

2020年代を代表するゲーム企業を目指して、これからのアカツキは独自の専門性を積み上げながら、もっともっとチャレンジングに事業を展開していこうと思っています。。1~2年ではなく、5~10年の長いスパンで世界に挑戦していく、そんな志を共にできる人といっしょに働いていきたいですね。

自分がリーダーシップをとる組織で
産業全体に影響を与える

最後はHead of Gamesとしてアカツキ ゲーム事業部全体の旗振り役を務める戸塚さん自身の「これから」について聞かせてください。個人としては今後どのような成長を目指してますか?

僕は今33歳なんですけど、37歳までにひとつの産業を切りひらき大きくリードできるような集団をつくりたい、と元々考えていました。現在は幸運なことに、アカツキのゲーム事業の旗振り役を担当しています。これからは、それに加えてゲーム産業への大きな貢献という形で自身の情熱を燃やしていきたいと考えています。

「37歳」という設定に理由はあるんですか?

27~28歳の頃にアカツキで一度、ゲーム開発で失敗をしたことがあるんです。当時は自信もすっかり失い、チームも解散し、リーダー業からも離れて、「さあ1人で何しようかな」と考えていました。転職することも含めて悩んだんですけど、その時に「もやもやと転職を考えてること自体、自分の人生に集中できていないな」と思い、とりあえず3~4年は悩まずに全力投球で働くために「32歳までにアカツキを独特なゲームカンパニーとして成長させよう」っていうメモを書いていたんです。そこから走ってきて、今32歳の時点で次の目標への挑戦権を得られる状態くらいまでには来ることができました。さらに27〜28歳の当時に、もう1つメモを残していて、5年後の37歳までに「自分がリーダーシップをとる組織で、産業全体をリードするような影響を与える」というようなメモを書いていました。僕は長期思考ですから、今はそのロードマップ上にいるという感じですね。

そうした達成意欲というか、野心のようなものを20代で持たれていたのはすごいことですね。

20代でアカツキを起業した塩田や香田ほどではないですが、僕も野心を持っていた方だと思います。ただ、僕の場合はコンプレックスというか、自分が22~24歳の時に起きたソーシャルゲームの勃興期にゲームデベロッパーとして新たな産業を牽引している各社のCEOやトッププロデューサーと呼ばれる方々の背中を羨ましく見ていたんです。当時は会社を興すほどの実力がなく、前線で活躍できなかったことへの悔しさがあるんです。ですが、新たな産業を切り拓いていく業界の先輩方の姿が好きで、自分もいつかこんな仕事をしたいと思っていました。

それでは最後に、今のご自身は目標に向かって何合目の地点に立たれていると考えていますか?

自分の目標としても、アカツキやアカツキゲーム事業の経営や事業マネジメントを携わる立場としては、まだ3合目くらいだと思います。幸運なことに現在のように優秀な人材もいて、さまざまな選択ができる状態にあります。これから迎えるゲーム体験の変革期を見据えて、どんどんチャレンジしていきたいですね。